金 昌秀 (キム チャンス)
Changsu KIM
Ph. D.
email: changsu-at-issp.u-tokyo.ac.jp
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Research
1. 高品質単一T型量子細線レーザーの迅速な物性評価法のプロセスの確立
分子線エピタキシー法によるへき開再成長法で作製されるT型量子細線は、均一性や界面平坦性に優れる高品質な量子細線構造であり、低次元系の物性(光学応答における多体動的電子相関効果)を調べるのに理想的な系である。 具体的には、これまでは試料(4mmx5mmx60um) をただちにレーザー構造に加工(500umへき開)した後に、発光・レーザー特性計測を行っていたが、本研究では試料を加工する前に迅速に試料全体の品質評価を行い、PL測定を行って、高品質な領域を選別する。選別された部分をレーザー構造に加工するプロセスを確立した。図1に単一T型細線試料全体を(110)面側から見たノマルスキー画像(A:へき開用キズいれ部分、BとC:へき開面に表れた段差、D:綺麗な細線部分)と各位置でのPLスペクトルを示す。綺麗な領域では細線から均一なPL(D)が観測されるのに比べて、へき開面に段差やキズの表れた部分(A,B,C)では空間的に不均一なPLスペクトルとなってしまう。D領域のようなよい部分を選び出すことで、従来に比べて迅速に物性評価できるようになった。またこの顕微分光の結果を直ちに試料作製者にフィードバックすることにより試料作製条件改良に役立つ環境を整った。 本研究では迅速かつ効率のよい物性計測を行うため、試料を加工する前に行う発光PL評価手法の確立とその後のクリーンな試料加工プロセスの確立を目指している。今後は、選別した高品質試料を用いて、1次元電子正孔系の低密度極限から高密度電子プラズマ形成に至るまでの吸収・発光を調べる。特に中間密度領域での1次元電子正孔系の連続状態端の励起強度依存性を、弱励起の極限から電子正孔プラズマの形成領域に至るまでピークの変化が実験的に精度よく観測を目指す。


 図1 単一T型細線のノマルスキー画像と各位置での発光スペクトル 



 SPIE Photonics West 2009 (San Jose Convention Center, San Jose, California, USA)に参加して

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