[[cygwin:http://www.cygwin.com]]ほど大規模なのは嫌だけど、そこそこにUNIXっぽい環境(ビルドのため)が欲しい人用の環境。

*link [#f92a748b]
-[[本家:http://www.mingw.org/]]

*MSYS [#wca6277d]
Minimal SYStemの略らしい。ビルドに必要な最低限の環境を提供するのが目的なのだそうだ。

私の場合は
-grepやらfindやらの基本的なコマンドを
-bash相当のシェルで
-使いやすいターミナル上で
使うことが動機となって試してみた。

**rxvt [#m485a366]
ctrl+pで前のコマンドを出せるし、ctrl+a/eで行頭/行末に行くなど、操作感はlinuxのそれと変わらずなかなか良さそうである。

ペーストはshift + insert で行う。窓使いの憂鬱で
 window rxvt /rxvt/ : Global
 key C-y = S-Insert
としてしまった。

起動は、以下を記述したバッチファイルから行う。
 start C:\MSYS\1.0\bin\rxvt.exe -sl 1000 -fg White -bg Black -sr -geometry 180x70+50+50 -fn "BDF Mplus-13" -e /bin/sh -c  "{ export INITIAL_DIR=%1; export PATH=/usr/bin:$PATH; exec /bin/sh --login -i; }"

環境変数INITIAL_DIRは、初期ディレクトリを指定するために設定した。これは私が勝手に設定しただけなので、このままでは何も起こらない。/etc/profileに
 if [ "$INITIAL_DIR" == "" ]; then
   cd "$HOME"
 else
   cd "$INITIAL_DIR"
 fi
などと記述しておくことで初めて有効になる。

フォントの指定については、MSYS-1.0.11-2004.04.30-1.exe なるものから導入したrxvtだと、Courier以外では文字の間隔の幅が異常(通常の3倍程度)に拡がってしまい、使用に耐えなかった。MSYS-1.0.10.exe だとそのようなことは起こらなかった。

-geometryオプションでウィンドウのサイズを指定できるが、これがターミナルの幅(?用語はよくわからない。誤用かも)には反映されないようである。例えば、めちゃくちゃ大きい幅をgeometryで指定しても、そこでのlsの出力はせいぜい2、3列で、幅がデフォルトの80文字以内に収まるようになってしまう(せっかく大きい幅にしたのに使われない領域がありもったいない)。一方で実際にウィンドウサイズを枠のドラッグで変更すると、その幅に応じた出力がなされる(領域はフルに使われ、満足)。つまり、ターミナルとしての幅は、geometryの指定からは変更されず、ウィンドウサイズ変更時に初めて反映されるようなのである。

起動後に手動でちょこっとサイズを変えればまあいいのだが、これは面倒である。是非、起動した状態で、ウィンドウ枠をフルに使える状態になっていてほしい。スキルフルな方はここでrxvtのソースをいじるのだろうが、私は安直に以下のようなプログラムを書いた。
 #include "stdafx.h"
 #include <windows.h>
 #include <shlwapi.h>
 #pragma comment(lib,"shlwapi.lib")
 
 int _tmain(int argc, _TCHAR* argv[])
 {
   const int max_text = 256;
   TCHAR str[max_text];
   const int max_wins = 50;
   bool found = false;
   HWND hwnd = GetTopWindow(NULL);
   for(int i=0; i<max_wins; i++){
     hwnd = GetNextWindow(hwnd, GW_HWNDNEXT);
     if(!IsWindowVisible(hwnd)){
       i--;
       continue;
     }
     GetClassName(hwnd, str, max_text - 1);
     if(NULL != StrStr(str, TEXT("rxvt"))){  // found
       //sprintf(str, TEXT("%d"), i);
       //MessageBox(NULL, str, NULL, MB_OK);
       found = true;
       break;
     }
   }
   if(!found){
     MessageBox(NULL, TEXT("rxvt not found"), NULL, MB_OK);
     return 0;
   }
   
   RECT rect;
   GetWindowRect(hwnd, &rect);  
   const int x = rect.left;
   const int y = rect.top;
   const int w = rect.right - rect.left;
   const int h = rect.bottom - rect.top;
   MoveWindow(hwnd, x, y, w/2, h, FALSE);
   MoveWindow(hwnd, x, y, w, h, FALSE);
   return 0;
 }

要は、rxvtを見つけてサイズを縮め、直後にもとのサイズに戻すのである。これを/binに放りこんで、/etc/profileに
 /bin/RefreshRxvtSize.exe
としておくと、rxvt起動後に「サイズちょこっといじり」が自動で行われる。