出先などでメールを見たい場合がよくある。これに対する解としては、常時稼働のUNIXマシンにコンソールからメールの送受信ができる環境を整えることが最善に思える。ターミナルさえあれば、接続元の場所はおろか、OSすら問題とならないからだ。現在nwなemacsとWanderlustを使っていて何の不満もないが、ちょっとmuttにも手を出してみる。
ソースからの導入を試みる。下地のシステムはWhite Box Enterprise Linuxである。準備すべき環境はiconvとS-langだが、前者はglibcについているもので大丈夫だと思われる。後者は、Mutt Japanese Editionより日本語パッチがあたったものを入手した。muttのみで使うのであれば、makeのみでインストールしないでも良いみたい。
同様に日本語パッチのあたったmuttも入手し、
./configure --prefix=/HOME/usr --with-slang=/HOME/usr --enable-default-japanese --without-wc-funcs --with-regex
としてconfigureすれば、無事日本語のメールが読めるようになった。(--without-wc-funcsが効いた?)
とりあえず以下の手順で導入してみた。現在動作テスト中
本家から1.5.6iを入手する。他に幾つかパッチを
これが無いと、大量(数千の規模)のメールのあるフォルダの閲覧が遅いらしい。CVS用でない、1.5.6用のものを入手する。13以降ではうまくいかないとの情報があり(linux.matchy.net - 私家版 rpm - mutt 日本語版)、実際うまくいかなかったので12を入手する。
フォルダの一覧を左側に表示できる。patch-1.5.6i.sidebar.20050127.txt を頂いてきた。
header cache、sidebar、日本語の順にパッチをあてた。
cat ../patch-1.5.6.tg.hcache.12 | patch -p1 cat ..//patch-1.5.6i.sidebar.20050127.txt | patch -p1 patch -p1 < ../mutt-1.5.6i-ja.1/patch-1.5.6.tt.ja.1
何カ所か失敗する所は手動で行う(Makefile.am、globals.h、pager.c)。いずれも単純な作業(日本語パッチでは_mutt_make_string中の三項演算子が削除されていたので、sidebarパッチの設定を無視してこちらを採用した)。
そしてprepareする。
./prepare --prefix=/home/myname/usr --with-libiconv-prefix=/usr/lib --without-wc-funcs --with-slang=/home/myname/usr --enable-default-japanese --with-regex --enable-hcache
警告がやかましいので、Makefile中のCFLAGでpedanticを外し、makeした。
make installは、例え自分のhomeへのインストールでも、rootでないと失敗する(mutt_dotlockでmailへのchgrp)。とりあえず、mutt_dotlockのパーミッションの部分だけMakefileをコメントアウトして無理矢理インストールしてみた。