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続きまして、新しい研究結果をお見せします。
いままで私たちは、YLFレーザー第二高調波という バリアー層まで励起させてしまうような 比較的エネルギーの高いレーザー光源を使用して、 実験してきました。 今回私たちは、Side−QWとQWRのみを直接 励起するような低いエネルギーを持つレーザー光源を使用し、 より定量的に発光強度の温度変化を見積もりましたので報告いたします。 具体的には、励起レーザー光源としてTi:Sapphireレーザー を使用しました。 図の上部に示しましたスペクトルが、Ti:Sapphireレーザー のcw光で励起したときの発光スペクトルの温度依存性をとったものです。 1.78 eV付近に存在する大きなピークは励起レーザーに対応いたします。 温度10 KにおいてはSide−QW,QWRに対応する二つのピークが 観測されましたが、温度をあげるにつれて、Side−QWの発光ピークは 減少してゆく様子がうかがえました。 QWRの発光強度にかんしては、30 K付近までは発光強度が増え、それ以 上の 温度では減ってゆく傾向がみられました。 このことについて、横軸に温度を、縦軸に上図の色を塗った面積に対応する 発光積分強度をプロットしたものが、下の図になります。 図のようにおよそ40 K以上の温度では、QWR、Side−QWともに 非発光成分が強くなり発光強度が落ちてゆく傾向がみられました。 40 K以下の温度では、低温から高温になるにつれてQWR の発光強度は増し、Side−QWの強度は減ってゆきました。 なお、各々の強度を足し合わせたものはこの温度領域では 変化しませんでした。 これは、低温において Side−QW領域に局在化して発光していたキャリアが、 温度が増すにつれて熱エネルギーでより安定なQWR領域へと 流れ込み発光したためと考えられます。 次のページへ。 |